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【活躍する栄養士・管理栄養士さんにインタビューvol.02】保育園で働く管理栄養士さん

活躍する栄養士・管理栄養士さんにインタビュー第2弾。
今回は保育園の栄養士として13年のキャリアをお持ちの金子仁美さん(35)にお話を伺いました。何事にも一途に取り組まれている金子さん。思うままにいろんなお話をしてくださいました。
金子さんが提唱している「クックニケーション」にもご注目ください。

■現在、どんなお仕事をされていますか?

保育園の栄養士をしています。短大を卒業して、最初に勤務した保育園でなんと13年目です。保育園としては大きい定員数120名の園で、調理業務や食育活動を中心に仕事をしています。

1日の流れは、毎朝6時半には家を出て、出勤と同時に調理業務がスタート。10時半から順次給食を配膳するため、給食、離乳食、アレルギー食を分担して作っています。配膳後はおやつ作りに入るか、幼児クラスへ行き食べている様子を見たり、一緒に給食を食べることもあります。午後は、おやつの配膳や片付けをした後、献立や調理工程表の作成、発注などの書類業務をしています。食育活動や行事に関すること、職員として会議にも参加しています。

作る食数は、時期によって変わりますが、園児の基本の給食110食、離乳食9食、アレルギー食1食です。私ともう1名の管理栄養士、調理師で作っています。おやつも毎日手作りです。みたらしが人気なので、ジャガイモのお団子のみたらしは定番おやつです。さつまいもやかぼちゃを使ったドーナツも人気です。
離乳食は実際に食べさせてあげています。同じ月齢でも食べ具合が微妙に違うので、食べる様子を見て、個々に合わせて食べやすいように調理方法を変えて作っています。給食も残食が多いメニューは、調理方法を工夫しています。でもいろんな食材や味を知ってもらいたいので、素材の味は生かし、野菜を細かく刻んでわからないようにすることはしません。「美味しいこと、が大前提で、子どもたちが残さず食べられる給食を作ること」を大事にしています。

食育活動では、食に関する大型絵本を読んであげたり、季節によって旬の食材を実物で見たり、触ったりなど体験することを大切にしています。あまり食育として意識はせず、日ごろから子どもたちと触れ合うことで日々食育をしているという感覚です。

■保育園の栄養士になろうと思ったきっかけは何ですか?

子どもたちに給食を作りたい気持ちがありました。
私自身、保育園や小学校の給食が好きで、いつも全部残さず食べていました。
そんなふう食に興味を持って何でも食べられる子になるような給食を自分で作ろうと思ったからですかね。
今も給食を食べることは好きですし、調理することも楽しくて好きです。たとえ職場が変わったとしても小学校や学食で変わらず給食を作っていたいです。

■保育園の栄養士としてのやりがいはどんなことですか?

子どもたちの食べている様子を直接見て、感想が聞けたり素直な反応を見られることでやりいがいを感じます。
食育の一環として毎年必ず梅干作りと味噌作りをしています。みんなとても楽しそうに取り組んでいます。終わった後も「梅干しどうなったの~?」「お味噌美味しくなってるかな~?」と聞いてくれたり、梅干しが苦手な子でも自分が作ったものは食べようとしてくれます。みんなが食に興味を持って、想いを示してくれる時は嬉しいです。
普段の給食でも「美味しい!」だけではなく、「これどうやって作ったの?」「何が入っているの?」と興味を持ってくれます。それもまた嬉しい瞬間で、私もごまかさずに答えています。

■働いていて悩みや大変だなと思うことはありますか?

職場は楽しいし、居心地も良いけれど、長年働いている職場で慣れていることもあって、仕事が流れ作業になっているなと感じることがあります。
そのためのモチベーションを保つためにも、栄養士として活動できる場や勉強会には積極的に参加しています。例えば、栄養士戦隊☆栄養士大学です。

栄養士戦隊☆は加入して約10年で、黄レンジャー(フード、食育)のリーダーをやっています。イベント活動や毎月のお茶会に参加していろんな職種の栄養士と交流できるのがいいところです。
栄養士大学では今までとは違った視点から学べることがたくさんあります。同期のメンバーは志が高くて、情報共有をしたりいつも刺激をもらっています。
栄養士の仲間が増えて、仲間からもらう刺激が、わたしの栄養士として働くモチベーションに繋がっているなって実感しています。

■金子さんがこれから挑戦したいことや夢を教えて下さい。

具体的な夢は模索中ですが、「子育てをする女性を応援する」って言うのが大きな目標です。
そのための方法として、クックニケーションを提唱していきたいと思ってます。「クックニケーション」は、私の考えたオリジナルのキーワードなんですが、一緒に料理(クック)をして、コミュニケーションを取ることをさしています。
働きながら子育てする方や専業主婦、シングルマザー いろんな形がありますが、女性が家事も子育ても担っている家庭がまだまだ多いのが現状。

夫婦やカップルで、一緒にごはんを作ることを通して、コミュニケーションが深くなって、美味しい食事を家族で一緒に食べ、結果明るい家庭、子供の健やかな成長に繋がるのでは?と考えてます。
そのためにも、保育園での長年の経験や、私なりの想いや考え方、これまでやってきたことをまとめてカタチにしたいなと思っています。例えば、離乳食でも作り方や進め方のコツなんかも現場にいる人間にしかわからないことがあるので、言葉に書き起こしてまとめてみたいと思っています。

仕事以外では、自分の生活をもっと丁寧に大切にしたいなと思っています。
どんな仕事になっても、主婦として家事はおろそかにしたくないし、楽しく生活がしたいです。もう5年続けているフラダンスやタヒチアンダンスや、大好きな旅行にも行きたい時に行く。生活や趣味を充実させたいからこそ、仕事を頑張ろうと思える。これからも私は今の保育園で栄養士として働き続けていきたいし、仕事・生活・趣味を両立させることも「クックニケーション」を提唱して、伝えていきたいです。


最後に「まだ先のことはよくわかりませんが、この先もずっと栄養士として働いていたいです。」とおっしゃっていた金子さんの、今後の更なる活躍を応援しています。

 

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